このブログ記事は2022年に投稿された内容です。つくし青年会議所は1年ごとに役職や活動内容が刷新されますので、この投稿の内容は最新のものではない可能性がございます。予めご了承下さい。
常務理事の味酒です。
本日、太宰府天満宮では「第58回曲水の宴」が斎行され、JCIつくしを代表して黒﨑理事長(諸官)、土井、竹田両理事(衛士)が参宴されました。

この曲水の宴は平安時代の宮中行事を再現する禊祓の神事で、『天満宮安楽寺草創日記』は天徳2年(958年)3月3日に大宰大弐(大宰府の次官)小野好古(おののよしふる)が創始したと記されており、1000年以上の歴史のある神事です。

平安装束に身をつつんだ参宴者が、曲水の庭上流から流れてくる酒盃が自分の前を通りすぎる前に和歌を詠み、お酒を頂きます。当日は今季一番の快晴、境内には約6000本の梅の花が満開に咲き誇る好日で、多くの参拝者の見守るなか、雅に斎行されました。

古来より、曲水の庭に流れる水には、精霊が宿るとされ、水の精霊の力によって自分についた悪霊を祓い、身と心を清めるという意味があり、疫病の流行に人々が苦しめられた平安時代には、水の力によって病気のもとを祓うという願いも込められていました。
本年の曲水の宴にて黒﨑理事長が詠まれました詩を紹介致します。
「みをつくし 咲かせし花よ その裔(すえ)を
君と見ばやとぞ 想ふ吾子(あこ)の代(よ)」
訳:道しるべになればと身命を賭して咲かせた花(築いた成果)があるのだ。わが子の時代になってその花が野に(好影響が地域に)広がったところを君と見たいという想いがあったがために。
補足:「みをつくし」は「身を尽くし」と「澪標(みおつくし・航路を示す標識)」の掛詞。
疫病の蔓延や世界情勢の不安など先行きの見えない状況が続いていますが、地域の伝統を、世情に左右されることなく、これからも地域の心の財産として未来へと受け継いでいく責務がこの地域に住み暮らす我々にあるのだと、あらためて実感した次第です。
参宴された皆様、誠にお疲れ様でございました。
