吉本興業株式会社マサル氏
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つくし青年会議所 吉田壮一郎
今回はまちづくり委員会による例会事業として、
【みんなで学ぼう!地域と連携したまちづくり〜小さな活動の連鎖がまちをかえる!〜】というテーマで事業が開催。
児嶋委員長は事前に、日南市の油津商店街再生事業に取り組まれた木藤様と打ち合わせを行った上で、
「マサル工務店(FBS福岡放送:めんたいワイド)」という番組で、様々なまちづくりに参画をされている吉本興業㈱所属のマサル様を講師にお招きしパネルディスカッション形式で事業が行われました。
“小さな活動の連鎖がまちをかえる”をテーマに、
誰にでもできる取り組みを事例や講師のご経験を基にお伺いする事ができました。
まちづくり委員会による事業ではありますが、「まち・ひと・しごと」が共鳴し循環する事が地域のために必要なことだと改めて実感する内容でした。
吉田:本日はご講演いただきありがとうございました。
早速ですが、木藤様がやっている取り組みを客観的にどう感じているか教えていただけないでしょうか。
例えば木藤様の取り組みの一つでもある油津商店街の取り組みに関して、マサル様ご自身も同じ様な取り組みをされているように感じています。
マサル氏:純粋にすごい!と感じる一方で、人柄や人徳そして巻き込む力が非常に強い方であると感じます。
巻き込む力はそう簡単にできないので、個人としては人徳が人脈を生むものであると考えています。
人徳を高めようと意識すると取り繕ってしまうため、信念を曲げない事ややりたい事をやり通す力が必要かもしれません。
吉田:確かに人徳はすぐに身につくものではないので信念をもってやり抜く力は必要ですね。
マサル様も私たちと同世代だと思いますが、我々の世代がやった方がいいと思うことはないでしょうか。
つくし青年会議所は野心や想いを持ったメンバーが約100人集まった団体です。面白い事、やりたい事をやろうとする際に心理的なハードルがあり、一歩踏み出せない方もいらっしゃいます。
マサル氏:芸人としての立場から言うと面白い事は正解がないものであると考えています。
面白いと思う案をより多く出し、その中でできる事を選別しやり通す力を身に着ける事が必要であると考えています。
吉田:人徳と企画力(面白い事)はどちらも大事だと思いますが、マサル様ご自身の周りに集まる方はどうでしょうか。
マサル氏:難しいですが冒頭にもお話しした通り、人徳がある人に人は集まってくるものと私は考えています。
その中に企画力をもった人も自然に集まってくるので、面白い企画やアイディアを出せなくても組織として大きな力になるのではないでしょうか。
吉田:では逆に企画力を上げていくにはどうしたらいいとお考えでしょうか。
マサル氏:大いに遊ぶことはどうでしょう。
楽しい事をしたいと思うのであれば、楽しい事をしないとアイディアは浮かばないと思っています。
吉田:講演の内容にもありましたが、生業と仕事の違いについてもお話がありましたが、マサル様の仕事をみていると生業になっているため遊んでいるような印象を感じる方も多いと思います。
遊ぶように仕事をするという事は必要な要素だと思いますが、マサル様として思っている事はありますか。
マサル氏:一つだけ自分にリスペクトがあれば“ヒト”はどこでもついてくると考えています。
それがお金や仕事など何か他と比較して抜き出た内容であれば人が集まるのではないでしょうか。
ある人は仕事をしていても、他者から見れば遊んでいるように見えそれがリスペクトにつながると思います。
ユニットを組んでいてすごく人を動かす時に非常に悩んだ時期があったのですが、「先輩は後輩を選ぶ」という助言をもらい今の活動にも活かしています。
私自身、尊敬する先輩に選んでいただき引き上げてもらった経験があるため、今後は後輩に目を配り道しるべとなることを大切にしています。
憧れの先輩や楽しそうな先輩を目指して今を生きる事で、そういう気持ちがないと必要な“ヒト”は集まっていかないのではないでしょうか。
吉田:私たちもまちづくりをしたい!という気持ちなのであればまちづくりを楽しむことから行動した方がいいですね。
人生を楽しみ、様々な町に赴き、まちづくりに興味があるのであればまちの楽しい事にチャレンジした方がより良いアイディアが生まれます。
まずは我々自身がまちづくりを楽しめるように仕掛けや行動をしていく事で自ずとまちづくりができるのかもしれません。
本日は貴重なお話しをきかせていただきありがとうございました。
<対談を終えて>
改めて、本日の例会事業のテーマは“小さな活動の連鎖がまちをかえる”という内容でした。
一口にまちづくりとはいえ、その関わり方は人により本当に様々です。
住み暮らす地域において、例え小さな活動であっても連鎖的に関係性が構築され、一歩ずつではありますが“まち”の活性化に繋がるのではないでしょうか。
“まちづくり”というワードだけを切り取ると難しいように聞こえますが、住み暮らす地域が少しでも豊かに、そして活気づいて欲しいという気持ちを持つことも大きな一歩です。
その歩みを未来あるこどもにつなげていく活動をこれからも持続的に、そして連鎖的に波及していけるようにこれからも活動を続けてまいります。